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公開日:2010年5月17日

部分的なバリアフリーの工事にあたり、住宅金融支援機構の技術基準等についてご紹介します。

部分的バリアフリー工事(高齢者返済特例制度)の技術基準の概要

次のいずれかの工事を実施する必要があります。
次のa~fの部分の床及びこれらをつなぐ廊下の段差を解消します。
a. 高齢者等の寝室のある階のすべての居室(食事室が同一階にない場合は食事室※を含む。)
b. 便所※
c. 浴室(出入口の部分を除く。)※
d. 洗面所※ 及び脱衣室※
e. 玄関(土間の部分を除く。)
f. 高齢者等の寝室が1階以外の場合、その階のバルコニー(出入口の部分を除く。)
食事室、便所、浴室、洗面所または脱衣室が2以上ある場合は、高齢者等が主として使用するものに限ることができます。

床の段差の解消

※次の(ア)~(オ)の全てを満たす部分については、それ以外の部分との間に30cm以上45cm以下の段差を設けることができます。
(ア) 介助用車いすの移動の妨げとならない位置にあること。
(イ) 面積が3㎡以上9㎡未満であること。
(ウ) 段差を設ける部分の床面積の合計が、その部分がある居室の面積の1/2未満であること。
(エ) 出入する箇所のうち少なくとも1つの幅が1.5m以上であること(工事を伴わない撤去により確保できる部分の幅を含む)。
(オ) その他の部分の床より高い位置にあること。

【参考】用語の解説

居室 居間、台所、食事室及びその他の寝室等(建築基準法第2条第4号)
段差のない構造 居室の出入口等に生じる段差を仕上げ寸法で5mm以内に収める構造

許容される段差の例

  1. 廊下の幅
    次のa~fの部分をつなぐ廊下の幅は、78cm(柱又は建具枠のある部分は75cm)以上とします。
    a. 高齢者等の寝室のある階のすべての居室(食事室が同一階にない場合は食事室※を含む)
    b. 便所※
    c. 浴室※(出入口の部分を除く。)
    d. 洗面所※及び脱衣室※
    e. 玄関(土間の部分を除く。)
    f. 高齢者等の寝室が1階以外の場合、その階のバルコニー(出入口の部分を除く。)


    食事室、便所、浴室、洗面所または脱衣室が2以上ある場合は、高齢者等が主として使用するものに限ることができます。
廊下の幅の測定の際に、壁と床又は天井との取り合い部の化粧材(床幅、木、廻り縁、コーナー保護材等)、建具の把手、手すり、その他これらに類するものはないものとみなすことができます。

廊下の幅

  1. 出入口の幅
    高齢者等の寝室のある階のすべての居室の出入口の幅は、内法75cm以上とします。
    (出入口が2以上ある場合は、高齢者等の基本的な日常生活移動経路にある出入口とすることができます。)
出入口の幅は、原則として建具を開放したときに実際に通過できる「有効開口幅」とします。(図a~図c)
 有効開口幅は開き戸の場合は戸の厚みを、折れ戸の場合は折れしろを減じた寸法とします。
 ただし、やむを得ず将来改造により出入口の幅を確保することを前提とする場合は、柱又は壁を撤去する改造を行わずに出入口幅を確保するために、アの幅は建具枠を取り外した開口内法(図d)とすることができます。

出入口の幅

浴室及び階段の手すり設置
  1. 浴室の手すり設置
    浴室には手すりを1箇所以上設けます。
    (浴室が2以上ある場合は、少なくとも高齢者が主として利用する浴室に設置してください。)

【参考】

手すりの設置は、機能に応じて次の設置場所及び種類をまとめていますので参考にしてください。
場所 主要用途 手すりの種類 留意事項
(標準的な設置位置・寸法)
浴槽縁の延長上の壁面 浴槽またぎ越し時の姿勢安定 縦手すり 洗い場の立ち座り用との兼用は可能である。兼用の場合は手すり下端を床から高くしないように注意する。
浴槽の側部壁面 浴槽内の立ち座り、及び姿勢保持 L型手すり又は
横手すり
立った時の姿勢保持のためにL型手すりが望ましい。横手すり部分が浴槽ふたにぶつからない高さにする。
(浴槽の縁の上端から100mm程度)
出入口の把手側の壁面 浴槽出入りの際の姿勢保持 縦手すり 脱衣室側にも縦手すりを設置する。出入口段差が無い場合でも、姿勢保持に有効である。
(床から下端750mm程度、長さ600mm以上)
洗い場の壁面 洗い場の立ち座り 縦手すり この手すりは立ち座り専用のため、イの位置に設置して浴槽またぎ越し用手すりとの兼用を避ける。
(床から下端600mm程度、長さ800mm以上)
出入口からの洗い場までの壁面 浴室内での移動時の歩行安定 横手すり 利用者に最も適した高さとする。タオル掛けの代わりにこの手すりの設置を奨める。
(標準は、床から750mm程度)
手すり
  1. 住宅内階段の手すり設置
    住宅内の階段には、手すりを設けます。
    (ホームエレベーターを設置する場合は、ホームエレベーターにより昇降が可能となる部分を除くことができます。)

【参考】

手すりを設置するときは以下の点に留意してください。
  • 下りのときの利き腕側に設ける。
  • とぎれないよう連続して設ける。